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質問44・髪の毛二題

Q:

Q1)「天才」と言われるひとに髪がくしゃくしゃなひとが多いのはなぜでしょう?

Q2)髪が癖毛のひとがいますが、なぜ直毛(縮毛矯正)したがるのでしょう。いつから直毛が正しい髪であるかのようになったのでしょうか。たしかに一時期であれ「天パー」といわれた時代をすごした人にとっては、重力に逆らうことなく髪がまっすぐある※ことは、ある種の憧れを抱くものかもしれません。しかし誰でも似合うというものでもないように思います。罰当たりな例えで申し訳ないですが、仏様がストレートな髪はちょっといただけないものもありますし、ありがたみもうせます。(仏様は直毛を巻いておられるのでしたでしょうか)。

(ペンネーム:しゃごしゃご)

A:

A1)
えっ、そうなんですか? 気がつきませんでした。誰が当てはまるんでしょうか?

アインシュタイン? 手塚治虫? あ、この話は内田先生発信でしょ! 新・内田理論のひとつとして、ぜひ語っていただきたいところです。

こんにちは、内田樹です。

茂木健一郎さんもそうですね。
茂木さんもみごとな「爆発あたま」です。
ほとんど幾何学的な原則性があるのでは・・・と思わせるほどに四方八方に自由自在に毛髪が飛び出しています。
あれは脳内に飛び交っている「電気量」と絶対に関係があるとぼくは思います。

A2)それは単に直毛の人が多い社会だからだと思いますが…。

落語に「一眼国」という噺があります。一つ目小僧をつかまえて見世物にしようとたくらんだ男が、一眼国という一つ目の人ばかりの国に行きます。そしたら、つかまって見世物にされるという際どい噺です。これと似たようなものじゃないでしょうか。同調していたい、同じような形態でつながっていたい、というメンタリティはかなり生理的なものですから。 

私たちの「同調へと傾斜する力」はあんがい強くて、美人コンテストでも自分が美人だと思う人に投票するよりは、無意識に「おそらく大部分の人はこの女性を支持するだろう」という人を選ぶ傾向にあるらしいです。

だから、直毛の人が多い社会の中でも、ウェーブヘアーが流行したら、みんなパーマをあて出すんですねぇ。

※ははあ、なるほど、直毛は重力に逆らっていないんですか…。ウェーブヘアーが重力に逆らっているとも思えませんが…。もしかしたら曲線の美に対抗する直線の美という価値観があるのかもしれませんねぇ(応答もかなりいい加減…)。

仏像が螺毛(らほつ:渦巻き貝のように縮れている毛髪。必ず右回りで巻いている。インド文化では右回りは聖性を表す)で表現されるのは、釈尊が縮れ毛であったためと言われています。釈尊は完全に剃髪せず、指の関節二つ分くらいの短髪だったようです。しかも縮れ毛なので、あのような天然パンチパーマ状態になっていたんですね。

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2006年07月24日 13:12に投稿されたエントリーのページです。

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